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ミツバチの巣からミツロウとミツロウラップ作りに挑戦
こんにちは。小谷(おたり)村集落支援員の田辺です。
小谷村には、栃の木がたくさんあって、ミツバチにとっては楽園のような村です。
栃の木からはたくさんの蜜が採れます。
一説では一本の栃の木から24キログラムのはちみつが採れるそうです。
そんな素晴らしい環境で、養蜂を生業にしている方も何人かいらっしゃいます。
養蜂をしていると、ミツバチが“無駄巣”という余計な巣を作ります。
自然界では無駄巣なんてありませんが、飼われている蜂は養蜂家が設置した枠内で巣を作って欲しいわけです。
養蜂家はその“無駄巣”を取り除いてやらないと、枠外に蜂蜜を貯められても採取できないし、枠と巣箱がくっついちゃったりして、作業が出来なくなってしまいます。
その時に出た“無駄なハチの巣“を養蜂家の方からいただいて、ミツロウ作りに挑戦してみました。
栃の木 と ミツバチ
栃の木はホオノキに似た、大きな葉っぱが特徴です。
ちなみに栃の実はすごくあくが強いのですが、時間をかけてあくを抜いて、「栃餅」にして食べることが多いです。「栃餅」は小谷村で昔から食べられて来た郷土料理です。
こちらが、いただいたミツバチの巣。採取したてではないので、少しカビとか生えちゃってますが(汗
別に食べるわけではないので問題ありません。
まずはこのミツバチの巣を小さく砕いて、ネットに入れます。
ネットは100円均一でよくあるキッチンのごみ取りネットです。
これがとても重宝しました。
一度、カネのざるを使ってミツロウ作りをしたときに、カネざるにロウがくっついてしまって難儀しました。
カネざるを使うのは絶対にやめた方がいいです。
そして、このネットを熱したお湯にポチャっと入れます。
お湯に溶けたら、ネットをしっかり絞ります。※ネットを破らないようにやさしく絞ってください。
お湯の色がどろどろの茶色になっているのが分かりますでしょうか…。
何かよくわからない汚れ?のようなものが溶けだしています。
そして、暖かい状態で型に入れます。
今回は使い捨て出来るように牛乳パックを使いました。
容器もミツロウがべったりはりついてしまうので、牛乳パックのような使い捨て出来る物がお勧めです。
室温にもよりますが1~2時間位で固まります。
※固まるのは上部のみ。下は不純物が集まった液体です。
しっかり固まったら、その部分をネットに入れてまたお湯にポチャっと入れます。
2,3回それを繰り返してやっとできたのがこちら。
汚れのない、きれいな固体になりました。
これでミツロウの完成です!
ミツロウの使い道は色々ありますが、今回はこのミツロウを使ってミツロウラップを作ってみることに。
まず、ミツロウを細かく刻みます。
その後、刻んだミツロウを好きな布の上に並べて、その上からアイロンを当ててミツロウを溶かしながら生地と一体化させます。
※間に必ずクッキングシートを挟むこと!
で、できたのがこちら!
感触的にはちょっとべたついた形状記憶する布。っていうのかな、、、
不思議な感じです。
正解がわからない(汗
このミツロウラップのすごい所は、洗って繰り返し使えるところ!
もちろん熱い物は厳禁ですが…。
普通のラップよりもエコだという事で、今すごく注目されているんです。
純度100%の本物のハチの巣から作ったせいか、ハチミツっぽい匂いがちょっと気になりますが、使い続けていくうちに匂いは無くなってくるみたい。
小谷村のハチの巣を使って、こんな素敵なものが作れました。
今後も、小谷村ならではのものを使ったものづくりに色々挑戦していきますのでお楽しみに!