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大寒波の中、小谷村の冒険教育がすごかった。

協力隊の新村です。

日本全国を襲った数年に一度と言われる大寒波。

小谷村も連日氷点下に大雪でした。

北小谷の大糸線平岩駅のホームもこの通り。線路とホームが雪で埋れてます。。

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そんな大寒波の中、1月28日−30日で小谷村の大網地区にある

アウトワード・バウンド・ジャパン(公益財団法人 日本アウトワード・バウンド協会)が

提供する雪上基礎講習を受講してきました。

今回は私が体験してきた小谷での冒険教育の今をレポート調にお伝えします。


アウトワード・バウンドとは、1941年にイギリスでスタートし世界33カ国に220箇所以上の

拠点を持つ非営利の冒険教育機関です。

日本では、1989年、小谷村に拠点を設け30年近く運営しています。

校舎は廃校になった北小谷小学校大網分校を改装して再利用しています。

この校舎にミーティングルームやキッチン、別棟には宿泊もできる施設が整っています。

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「冒険教育」とは野外活動を通して、自己の発達や人間関係の理解、自然環境の認識や野外生活技術の上達などを

目的としています。

星空観察や動植物観察などは「環境教育」とされ、分類されているそうです。


そんな冒険教育の中で雪上での体験学習を安全に、また教育的な意義などを学ぶのが今回の講習です。

膝上まで雪が積もり、さらに大雪が降る中、地図とコンパスを頼りに目的の場所までワカンという西洋かんじきを使って

移動し、雪上生活をするための技術や安全管理を学びます。

大きなソリに生活道具を載せて移動するのですが、とにかく雪が深く大変、、、寒いのに汗ダクダクです。

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プログラムの一つに、”雪上キャンプ”があります。

テントを張る場所の見極めや雪洞(せつどう)という雪に穴を掘って泊まる術、

雪を使った居住空間やトイレ作りなど、雪の無い時期のキャンプとは大きく違い

様々なことを考慮し、現地にあるものをうまく使って快適に過ごせるように作り上げます。


雪上での居住スペースはこのように雪を踏み固めたブロックをスコップで掘り出して積み上げ、

壁を作ります。このブロックが風を防いでくれます。

居住空間は雪でテーブルと椅子を作り、食事もこの通り。

悪天候の中でも快適に過ごせましたが、さすがに夜で気温マイナス12度。寒さは体にこたえました。

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二泊三日で、ここでは書ききれないくらいの様々なプログラムを体験してきましたが、

終わってみて感じたのは厳しい環境の中で生き抜く術、人間関係理解やチームワーク、

目の前にある課題をやり抜くことで見えてくる自己の成長など非常に有意義な体験でした。

小谷村に移住して、新しい発見や出会いが日々あります。本当に小谷村は奥が深いです。


このアウトワード・バウンド・ジャパンは冬だけではなく年間通して、大人だけではなく

子供のための様々なプログラムが開催されています。

”自然が子供を成長させる”ための考え込まれた冒険教育プログラムを是非体験してみてはいかがでしょうか。


アウトワード・バウンド・ジャパン