1. 地域づくり応援団が行く
  2. 文化
  3. 小谷(おたり)村の小正月どんど焼き

小谷(おたり)村の小正月どんど焼き

小谷(おたり)村集落支援員の田辺です。

日本各地で小正月に行われる行事といえば、「どんど焼き」!!

小谷(おたり)村も例外ではなく、小正月のシーズンになると各集落でどんど焼きがあります。

ただし、どんど焼きという呼び名ではなく、この辺りでは「歳の神」と書いて「せいのかみ」と表現されることが多いようです。

今年一年の五穀豊穣、無病息災を祈り、歳の神に火をつける。

その火で焼いた「まゆ玉」を食べると、その年は一年間風邪をひかない、と言われています。

~ここで簡単な歳の神の作り方ご紹介~

① 秋、(11月後半辺りがベスト)カヤ(ススキの事)を刈り、集める。
  10月辺りのススキはまだ青く、乾燥していないので、しっかり枯れたススキを刈る。
  うっかりしていると雪が降ってしまい、カヤが重くなって刈るのが非常に大変なので、
  タイミングに気を付ける。
  ※カヤは最低でも20束程度は必要なので、何人かで協力してカヤを集める。
  ※カヤを刈った後の切り株は剣山のようになっているので、しりもちをつかないように気を付ける。
   私はこれでお尻に穴があきました…。

② カヤを雪や雨のかからない、かつ、近所迷惑にならない所へ置き、年明けまで放置。

③ 小正月になったら、適当なところを除雪し、整地する。
  心棒といわれる真ん中に立てる木の棒をその辺で見つけてくる。
  心棒の先にだるまを刺し、心棒を雪、もしくは地面に刺して固定する。
  心棒の周りをカヤでぐるっと囲う。囲ったら縄で縛っていけばやぐらの形になる。

④ 後は点火するだけ!
  ※でもその前に、団子の木を見つけること。
  樹種がわからない場合はその辺の木の枝でOK!この枝はまゆ玉を焼くのに使う。


歳の神が準備できたら、点火!
木の枝とぼろ布で即席たいまつを作っておけば、点火も便利ですね。

歳の神が燃え始めると、厄年の人がみかんを撒きます。

厄年の人がみんなにふるまいをすることにより、厄払いになるという意味があるそうです。

IMG_3188.JPG

IMG_3194s.jpg

でええーーっい。

みかんを拾う人たちは結構本気。この時ばかりはみんな無言ですw

IMG_3199.JPG

みかんの他にもお菓子とか、小銭とか!?色々降ってきましたヾ(≧▽≦)ノ

ある程度拾い終わったら、まゆ玉を焼きましょう!

団子の木の枝にまゆ玉をつけて、歳の神に近づけます。

IMG_3203.JPG

これがまた、まずい(*´Д`)

直火で炙るので焼き加減が難しい~。しかも周りはマイナス〇度。

温まった先から容赦なく凍っていきます。

いつも黒こげのまゆ玉…。でも食べるけど!健康になりたいから!

そして、しめ縄なんかも一緒に燃やしてしまいましょう!

IMG_3181.JPG
さよなら~。短い期間だったけど、ありがとう(ToT)/~~~

実は、小谷村では人口減少のため、集落によっては歳の神を開催しない集落も増えています。

折角の伝統行事、大切にしていきたいということで、私の担当する中谷(なかや)地区では「中谷雪まつり」と銘打って「歳の神」イベントを毎年開催しています!

なんとこのイベントでは超超巨大な「歳の神」を燃やします。

軽トラ20台分のカヤでやぐらを組みます(笑)

DSC05235.jpg

で、でかい!!どうですかこの大きさ!?

人が乗っかっちゃっています( *´艸`)

ここまで大きい歳の神はなかなかありません!

みかん撒きやおでんのふるまいもあります。

今年も予定通り「中谷雪まつり」を開催する予定です。

ご近所の方もそうでない方も、お誘いあわせの上ぜひ遊びに来てください。

「中谷雪まつり」

日時:2018年2月3日(土)午後4時から
場所:小谷村中土観光交流センター(やまつばき)
参加費無料、予約不要です。誰でも参加OK!
詳細は、0261-85-1201(中土観光交流センター)までお電話ください。

IMG_0282.JPG